文部科学省科学技術人材育成費補助事業ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)(平成27年度~令和2年度)富山大学 事業報告書
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お わ り に 2015年度から5年間、「国際型女性研究者育成プログラム」をテーマに取り組んできました文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」が、この報告書の作成をもって終了することとなりました。まずは,本事業に関わり、さまざまな形でご支援・ご協力をいただいた皆様にお礼を申し上げます。また,富山大学として、男女共同参画の道筋をつけるべく学長直属の男女共同参画推進室を設置された前富山大学長・遠藤俊郎先生、並びに本プログラムを企画し、2018年度まで同室長として取り組みの基盤をつくられた市田蕗子医学部准教授・学長補佐(当時)に深く感謝申し上げます。 主要課題となる国際型女性研究者の育成については、本報告書に記載の通り期間中に18名が短期留学を果たし、採択された教員の科研費採択率が向上し、その中から上位職への昇任がありました。目標を掲げ、制度を設け、環境を整えることに効果があり、そのことが女性研究者だけでなく、周囲の方々の意識をも変えていったと実感することができました。また、繰り返し開催したシンポジウムやミニフォーラム,Smart Caféと称したロールモデルを紹介する研修会、部局長と女性研究者の懇談の場であるSmart Café Premiumなどを通じて、女性研究者が抱えている課題や解決に向けた支援策、今後取り組んでいかなければならない案件などについての情報を得ることができました。女性研究者や職員、女子学生が抱えていながら隠れていた課題が引き出されたことは、事業を行ったからこその成果でした。 2020年からはCOVID-19の感染拡大によって、大学はさまざまな対応を余儀なくされました。感染防止という厳しい条件が加わった中で、仕事と家事とを両立させていくためには、新たな課題が起きていることと思います。今後も情報交換会や懇談等を継続し、ひとつひとつ対応していかなければなりません。 本学の男女共同参画推進室は、2020年度からダイバーシティ推進センターとして組織強化を行いました。各部局長と共に、これまで取り組んできた男女共同参画を一層推し進め、ダイバーシティを実現していくための体制を構築しました。すべての学生・教職員が、互いの違いを受け入れ、個性を尊重し合いながら、学修・教育・研究・就業に専念し活躍できる大学にできればと思います。皆様には,活動の趣旨をご理解の上、引き続きご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。ダイバーシティ推進担当理事 武山 良三76

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