10/18 第4回のびのびシネマを開催

日 時:2023年10月18日(水) 12:30-14:00
会 場:五福キャンパス 人文学部棟3階 第6講義室
参加者:7名

 令和5年度第4回「のびのびシネマ」を人文学部 須永 修枝先生と当センターの共催で開催しました。これはSDGsをテーマとした映画鑑賞及び意見交換会を行うことにより、現代社会が抱える問題をわがこととして捉え、多様な意見に触れながら自らの考えを深化させることを目的としたものです。
今回の上映作品は「草間彌生∞INFINITY」です。幼少期に第2次世界大戦を経験しながらも芸術に目覚めた草間彌生氏は、高みを目指して単身ニューヨークへ渡米しました。公民権運動が各地で起こり、さらにベトナム戦争が始まるなど、激動の1960~70年代をニューヨークで過ごした彼女は、その華やかな作品たちからは想像もつかない苦悩の日々の中、自らの芸術を創り上げていきました。国内外で草間氏の作品がどのように評価されたのか、強迫神経症やうつ病、幼少期のトラウマを創作活動という形に昇華した草間彌生氏の来し方が映し出される作品です。
鑑賞後には、須永先生のファシリテートのもと、約20分間の意見交換会が行われました。本学芸術文化学部1年次の参加者は、自身の内からくる爆発的エネルギーに向き合って、挑戦を続ける草間氏のように、自分自身の内なるものをどう表現するのかを改めて考える機会となったと感想を述べました。また別の参加者からは、なぜこれだけ評価されている作品が、時代によっては反発を受けるものにもなりうるのかと問いかけ、「偏見は、感動や心に蓋をしてしまうもの。素敵なものを、素敵と言える社会が必要」という考察につながりました。多様性推進には、偏見=バイアスの払拭は欠かせないものだと、改めて実感することができました。
映画内で、「世の中が芸術の力を以て平和になってくれたらいい」と草間氏が語る場面がありました。芸術、文学、理工学、スポーツなど様々な分野がありますが、どの分野においても、よりよい社会の創造や世界の平和のために一人一人が奮闘中であることを、改めて感謝するきっかけとなりました。須永先生、参加者の皆様、ありがとうございました。





本作品の内容に含まれているSDGsの項目

 5:ジェンダー平等を実現しよう