12/22)第5回のびのびシネマを開催しました。

開催日時:2023年12月22日(金)12:30―14:20
会  場:人文学部棟1階 大会議室
参加人数:5名

 令和5年度第5回「のびのびシネマ」を人文学部 須永 修枝先生と当センターの共催で開催しました。これはSDGsをテーマとした映画鑑賞及び意見交換会を行うことにより、現代社会が抱える問題をわがこととして捉え、多様な意見に触れながら自らの考えを深化させることを目的としたものです。
今回の上映作品は「ガザ 素顔の日常」です。
現在、イスラエル軍とハマス(パレスチナ)の武力衝突が激化し、過去最大規模の被害が双方に出ている緊迫状態が続いています。本作品の公開は2019年なので、現状とは違った様子ではありますが、それでもニュースの報道以外に現地の様子について知る術が私たちにはほぼ無い中、この映画を通して紛争についてだけではなく、ガザ地区の人々の日常生活について知り、生活を維持する困難さとそれでも日々を逞しく生きる姿を垣間見ることができました。
「天井のない監獄」と呼ばれる、完全封鎖されたガザ地区では、鬱屈とした怒りから若者がデモ活動を行い、負傷者が絶えません。その救護活動を行う隊員が「我々は自由に生きたいだけなのです」と切々と語る言葉が印象的でした。「平和が欲しい」「夢を持つのは難しい」…光を見出せない凄惨な生活の中での痛ましい言葉が多く作中で聞かれましたが、現在はその日常すらも奪われてしまっています。そんなガザの人々へ、思いを馳せる時間となりました。
参加者からは「報道では見られない情報を得ることで、多層的に物事を見ることができた」「紛争の状況に対して自分たちが直接的にできることは少ないかもしれないが、少なくとも知ろうとすることは出来る」といった声が聞かれました。現地の人々の姿を知ることは、世界情勢についての多面的な考察につながります。須永先生、参加者の皆様、ありがとうございました。


■映画の詳細についてはこちらからご覧ください。
『ガザ 素顔の日常』