ダイバーシティ推進センター長ご挨拶

富山大学ダイバーシティ推進センター長 小野 直子

富山大学ダイバーシティ推進センター長 小野 直子

 ダイバーシティ推進センターの前身である男女共同参画推進室は、平成20(2008)年7月に設置されました。初代室長は小松美英子先生で、その後永山くに子先生、市田蕗子先生へと引き継がれ、平成31(2019年)に着任された宮内伸子先生の2年目からダイバーシティ推進センターへと発展的に改組されました。その後センター長に着任された神川康子先生からバトンを引き継いで、私は2021年4月にセンター長に着任いたしました。

 富山大学では、男女共同参画推進室の時代から、学生や教職員が性別にかかわりなく、互いの人権を尊重しつつ能力を十分に発揮できる教育・研究・職場環境の形成、仕事と家庭生活とを調和させるための支援、男女が共同して大学の運営にあたる体制の構築を進めてきました。そして平成27(2015)年には、文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」に採用され、全国的にも新しい国際型女性研究者プログラムを導入しました。そこでは、グローバルな視野と卓越した実力を有する国際型女性研究者を増加させ、彼女たちが若い世代に波及効果をもたらすことで、次世代の女性研究者の裾野を拡大させる仕組みを構築してきました。

 ダイバーシティ推進センターでは、これまでの男女共同参画推進室の活動を発展させ、SDGsの目標でもあるジェンダー平等をより一層推し進めるとともに、さらに多様な人々が互いに尊重し合い、各々の能力や個性を十分に発揮して生き生きと活躍できる教育・研究・職場環境作りを進めていきます。特に社会が急速に変化している現在、各人が多様な方向性を持ちながら、意見交換し、協力して良い方向を模索するための環境を作っていくことが不可欠です。さまざまな背景や経験、視点を持つ人々との協働は、新たな視野と知見を得ることを可能にし、社会の諸課題に対するより適切な解決法をもたらします。また、育児や介護などを含めた個人の事情に合わせた働き方が可能になれば、各人の能力を十分に発揮して社会に寄与することができます。

 富山大学を、多様な人々が生き生きと活躍できる組織に変革していくことによって、そのような考え方を社会全般に定着させ、より柔軟で暮らしやすい社会を築いていくことを目指しています。微力ではありますが、そのために鋭意努力する所存です。今後とも学内外の皆様からのご理解とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

sikaku_p.gifsikaku_p.gif